学習塾で起業した際の成功率は20%ほど?失敗しないための対策は?

学習塾を起業したいとお考えの方は多いのではないでしょうか。教育への関心の高まりから、塾経営は有望なビジネスに思えます。

しかし、学習塾の世界は甘くありません。参入者が増える一方で、倒産するケースも少なくないのが実情です。

塾経営で成功を収めるには、しっかりとした準備と差別化戦略が欠かせません。とはいえ、経験のない方にとっては、どこから手をつけて良いのかわからないものです。

そこで本記事では、学習塾の成功率や、失敗しないための考え方についてご紹介します。開業前の不安を解消し、「勝てる」塾経営を始める手がかりとなれば幸いです。

本記事で解説しているポイント
  • 塾で起業した際の成功率
  • 成功率が高い塾の種類
  • 成功率を左右する要因
  • 塾企業の成功率を上げるためにできること

塾で起業した際の成功率は?

まず気になるのは、塾経営の成功率。統計的にはどれほどの塾が生き残っているのでしょうか。

1年毎の廃業率は約0.2%

帝国データバンクが発表している『「学習塾」の倒産動向』によると、2023年の学習塾の倒産件数は30件でした。

一方、経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」を見ると、2023年末時点での学習塾の事業者数は11,433。

つまり、年間の倒産率は全体の約0.2%と計算できます。

新規の塾が成功する確率は20~30%ほどと言われる

一般的にスタートアップ企業の成功確率は2~3割と言われています。

先の統計でも学習塾の事業者数は毎年ほぼ横ばいか微増。一定数の新規参入と、それと同じか少し少ない程度の倒産があると推測されます。

倒産した事業者の運営年数などは統計データとして存在しないため「新規の塾が成功する確率が何%か」の具体的なデータを示すことは難しいですが、しっかりした準備と差別化戦略で挑めば、この厳しい競争を勝ち抜くチャンスは十分にあります。

成功率が高い塾の種類は?

学習塾と一口に言っても、ビジネスモデルは様々。効率化や差別化の工夫次第では、独立の道も開けてきます。

【おすすめ】個別指導塾は業界が伸び続けている

近年、個別指導塾は堅調に市場シェア率を伸ばしています。

その主要因としては「学校教育・入試が難化している」「学部が多様化している」などにより生徒一人ひとりに合わせた指導が求められていることだと考えられます。

少人数制の授業なら客単価が高くなるため、集団塾・オンライン学習塾に比べて大量の集客が必要ないという点も魅力です。

また個別指導では生徒ごとに合わせた指導を行なうため、生徒・生徒の保護者から見たときの「別の塾へ変更する手間」も大きく、離客が起こってしまうリスクも比較的低いと言えます。

集団塾は下火の傾向に

一方、大人数を集めて一斉授業を行う集団塾は、ここ数年市場シェア率を落とし続けています。

やはり「学校教育・入試が難化する中、集団塾では子どもがついていけるか不安」と敬遠する保護者も増えていると考えられます。

集団塾一辺倒のビジネスモデルでは、今後厳しい戦いを強いられそうです。

オンライン学習塾は明確な強みが必要

コロナ禍で普及が進んだオンライン授業。導入すれば、地理的な制約なく全国から生徒を集められるメリットがあります。

ただし、誰もが参入できる世界でもあります。カリキュラムや指導方針に明確な特徴がないと、大手に顧客を奪われてしまう恐れがあります。

オンライン展開は差別化の有力な選択肢ですが、勝ち残るには相応の資金と戦略が必要だと言えるでしょう。

塾起業の成功率を左右する要因

塾経営で成功するかどうかは、様々な要因が絡み合って決まります。ここでは、特に重要度の高い5つのポイントを解説しましょう。

集客がしやすい場所にあるか

塾選びで保護者が重視するのは「通いやすさ」です。自宅や学校から近いアクセスのよい立地なら、集客面で大きなアドバンテージになります。

「駅から徒歩5分」「近隣の学校の通学路にある」など、立地の良さはどんどんアピールしていきましょう。

逆に立地に難があると集客は難しいため、どこに開校するかを入念に考えておく必要があります。

明確な強み・選ばれる理由があるか

「うちの塾に通うメリットは何か」をはっきり言語化できなければ、塾選びで敗れてしまいます。

割安な料金設定、独自のカリキュラム、高い進学実績など、他塾に負けない「売り」を打ち出せているかが勝負どころです。

自塾の特色を「〇〇といえば××塾」と言えるほど、明快にアピールできると理想的でしょう。

プロモーションが効果的か

「良い塾」であるだけでは生徒は集まりません。その良さを広く認知してもらうための、効果的なプロモーション活動が不可欠です。

チラシやWEB広告など、生徒募集の手法は数多くあります。ターゲットとなる保護者の属性や関心事を分析し、訴求力の高い広報を仕掛けられるかどうかが、集客の成否を分けるでしょう。

地域密着型の塾なら、町内会の回覧板や掲示板などの「足で稼ぐ」地道な営業活動も効果的かもしれません。

指導のクオリティが高いか

塾の評判を決めるのは、何といっても「教育の質」です。講師の指導力はもちろん、カリキュラムのわかりやすさ、教材の使いやすさなど、総合的な教育力が問われます。

生徒の成績アップという「成果」を出し続けられるかどうかが、塾選びの決め手になるのは言うまでもありません。講師の採用基準を厳しくし、定期的な研修で指導力を高める工夫が欠かせないでしょう。

運転資金がどれだけ確保できているか

開業資金が潤沢にあっても、教室の家賃や人件費などであっという間に底をつきかねません。

想定よりも生徒集めに時間がかかったり、講師の確保が難航したりしたケースでは、資金繰りに窮してしまう恐れがあります。少なくとも1年分の運転資金は用意しておきたいところです。

資金面の不安は時間をかけてでも解消しておきましょう。無理のない創業計画があってこそ、教育の現場に専念できるはずです。

塾起業の成功率を上げるためにできること

塾経営で成功するには、開業前の入念な準備と、スタート後の着実な集客・教育活動が欠かせません。ここでは、成功率アップのための具体的なアクションプランを見ていきましょう。

事前に立地調査を入念に行っておく

開業予定地の人口動態や競合店の状況は、事前にしっかりリサーチしておきたいものです。

学習塾であれば近隣の学校の児童・生徒数や、近隣の世帯数など、潜在顧客の絶対数を押さえておくことが大切。ライバル塾の料金体系やコース設計も、差別化を図る上で参考になるはずです。

時間を惜しまず足を使った調査を重ね、出店エリアの市場性を見極めておきましょう。

開業前に運転資金を確保しておく

少しでも資金面の心配があれば、経営に専念できません。創業時の資金計画は、十分な余裕を持って立てるようにしたいものです。

ある程度の設備投資は避けられませんが、中古物件の活用などで初期費用を抑えるのも一案です。

日々の運転資金まで考えた、堅実な資金繰り表を作成しておくことが成功への第一歩と言えます。

自社の強みを明確に大手と異なる土俵で戦う

個人で開業する場合、大手塾と同じフィールドで競っても薄利多売のコスト競争に巻き込まれてしまいます。そうではなく、自塾ならではの「強み」を前面に打ち出す戦略が有効です。

例えば「英検®対策のスペシャリスト塾」「プログラミング教育に特化した塾」など、得意分野を明確に定義。ニッチな領域で、圧倒的なNo.1を目指すことが肝要と言えます。

ただリスクを下げるのであれば、ブランドの看板を利用でき既に確立したビジネスモデルを利用できるフランチャイズに加盟するのがおすすめです。

集客は計画的に行う

開業当初はどうしても生徒集めに苦労するもの。だからこそ、創業前から綿密な集客プランを立てておくことが大切です。

チラシのポスティングや説明会の開催など、やるべきことをリストアップ。それぞれのプロモーション施策を、時系列に沿って具体的にスケジューリングしていくことが必要不可欠でしょう。

計画倒れに終わらせないためにも、KPI(重要業績評価指標)を設定し、PDCAサイクルを回す習慣をつけておきたいものです。

集客ノウハウをもっと深く知りたい方は、以下の記事もご参照ください。

学習塾の集客方法!まずやるべき施策4つと成功させる鉄則

採用・研修の両面から指導品質を上げていく

塾選びで最も重視されるのは「授業の質」です。生徒の成績アップを実現するには、講師の指導力を最大限に高める取り組みが欠かせません。

採用時は学歴だけでなく、子どもへの接し方などの人間性もチェックしたいところ。頻度高く授業を見学し、良い点や改善点をフィードバックするのも重要です。

教科指導だけでなく、カウンセリングやコーチングなどの研修を行うのも効果的。講師一人ひとりを丁寧に育てる姿勢こそが、教育力の源泉だと言えるでしょう。

低リスクの学習塾開業ならトライプラス

今回ご紹介したように、塾業界で勝ち残るには、事前準備と差別化戦略が何よりも重要です。

ただ、経験の浅い方が単独で開業するのはリスクも高いというのが現実です。

そこでおすすめしたいのが、「トライ」を母体とする大手個別指導塾「トライプラス」のフランチャイズ。

抜群の知名度と豊富な教育ノウハウを活かし、低リスクで開業できるのが何よりの魅力です。

教育業界未経験の方でも、本部の手厚いサポートのもとで着実に生徒を伸ばすことができます。教室運営のあらゆる場面で、ブランド力を最大限に活用できるのもポイントと言えるでしょう。

「成長性の高い個別指導市場に参入したい」「ノウハウを活用しながら着実に事業を伸ばしていきたい」とお考えなら、ぜひトライプラスのフランチャイズをご検討ください。

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