独立開業とは?起業やフランチャイズとの違い、独立スタイルも解説
会社に雇われるのではなく、自分で仕事をする働き方を「独立」と言います。
独立して事業を始めることを「開業」と言いますが、よく似た言葉に「起業」があります。また、すでに確立された事業モデルを使って独立開業する方法として「フランチャイズ」もあります。
本記事では、独立と開業の違い、起業やフランチャイズの違いについて解説します。
独立のスタイルもいくつかご紹介しますので、独立開業を考えている方は参考にしてみてください。
- 独立開業とは
- 独立と開業、起業と開業の違い
- 独立開業する方法・スタイル
- 独立開業した際の年収
- メリット・デメリット
- 独立開業をするテップ
- 業種・業界の選び方
- 成功させるポイント

独立開業とは自分だけで事業や起業を立ち上げること
独立開業とは、会社組織に所属せず、自分の力だけで事業を興したり、会社を立ち上げたりすることです。独立開業は「独立」と「開業」に分けられます。
独立と開業の違い
独立とは、勤めていた会社を辞めて自分で仕事をすることです。
開業とは、自分で事務所や店舗などを構えて事業を始めることを指します。つまり、独立は会社から独りになることで、開業は事業を始めることだと言えるでしょう。
独立すると、事業主となって事業のすべてを自分で行う必要があります。売上の管理、経費の精算、税金の納付など会社がやってくれていたことを一人で行わなくてはいけません。
会社と違って、定期的に給料がもらえるわけではありません。その分、時間の使い方や働き方は自由になります。
なお開業する場合、個人事業主として開業届を税務署に提出します。
法人成りして株式会社を設立する際は登記が必要です。開業届や法人設立の登記の際に必要な手続きや提出書類については、以下の国税庁のホームページなどを確認しましょう。
起業と開業の違い
起業と開業は似ていますが、起業は事業を興すことで開業はその事業を始めることだと言えます。起業のために開業するというイメージです。
また、「起業」という言葉はベンチャー企業の設立やスタートアップの文脈でもよく使用されます。
一方、開業は個人事業の開始だけでなく、既存の事業モデルをもとにした独立、たとえばフランチャイズなどを使った独立の場合にも使われることが多いでしょう。
いずれにせよ、事業計画を立てたり資金調達をしたりなど自分のアイデアを事業として成立させていく力が求められます。
フランチャイズとの違い
フランチャイズとは、すでに確立された事業モデルやノウハウを使って開業すること。コンビニやクリーニング店、飲食店など本部と契約を結んでビジネスモデルを利用します。
フランチャイズとは?仕組みや具体例、選び方をわかりやすく解説
一方独立開業は、フランチャイズと違って自分で一から事業構築をしていく必要があります。
事業のアイデア出しから、マーケティング、営業、商品・サービスの提供、会計管理まですべて自分で行います。
この2つの大きな違いはリスクの大小です。
フランチャイズでは既に上手く成り立っている既存のビジネスモデルを利用するため比較的リスクが小さい傾向にありますが、独立開業の場合はすべてを自分で行わなければいけません。
そのため「倒産するリスクを小さくした上で開業したい」というケースにはフランチャイズを利用するのがおすすめです。
独立開業する方法・スタイル
独立開業のスタイルは人それぞれ。自分の強みや目指す働き方に合わせて、独立開業の方法を選ぶことが大切です。
ここでは、代表的な独立開業のスタイルをご紹介します。
フランチャイズで独立する
フランチャイズは、すでに確立された事業モデルを使って開業する方法です。独立開業の中では比較的参入しやすいと言えるでしょう。
本部から商品の供給や販売ノウハウの提供、広告宣伝などの支援を受けられるため、ビジネス経験が少ない方でも取り組みやすいのが特徴です。
一方で、本部への支払いとなるロイヤリティや、契約内容によって制約がある点には注意が必要です。
コンビニや飲食店、クリーニング店、学習塾など、フランチャイズのビジネスモデルはさまざま。それぞれ初期費用や収益の安定性などが大きく異なります。
以下の記事ではフランチャイズでのおすすめ業種についても紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。
独力で事業を興す
オリジナルのビジネスプランを練って事業を興すのも、独立開業の醍醐味です。
自分のアイデアを活かしたり、市場のニーズを捉えた商品・サービスを提供したりと、ゼロから事業を作っていきます。
自由度が高い反面、事業計画の立案から資金調達、マーケティング、会計まですべて自分で行う必要があります。
独力での独立開業は、ビジネスへの高い意欲と覚悟が求められます。ただし、自分の思い描く理想の事業を実現できる喜びは大きいでしょう。
スキルを活かし独立する(フリーランスなど)
ライター、Webデザイナー、ITエンジニア、フォトグラファーなど、自分の専門スキルを活かして独立開業する人も多いです。
会社に勤める際に培った経験や人脈を活かすことができるのは大きな強みです。
スキルを活かした独立の形態としては、個人事業主として活動するケースがよくあります。
案件を受注し、納品することでフリーランスとして収入を得ていきます。案件の単価設定や受注量の調整など、ワークライフバランスをコントロールしやすいのも特徴の一つです。
ただし、安定した案件の獲得には実績やスキルが求められる上、仕事量や収入が不安定になるリスクもあります。案件の探し方や付き合い方など、キャリア形成の仕方にもコツが必要です。
資格や免許を活かし独立する
美容師、社労士、税理士などの国家資格や、建築士、フィナンシャルプランナーなどの専門資格を活かして独立開業するケースも多くあります。
美容室やネイルサロンを開いたり事務所を構えたりすることで、個人事業主として独立開業します。お客様から直接フィーをいただく対面型のビジネスが多いでしょう。
資格を活かした独立は、その資格に対する社会的信用があるためスムーズに顧客を獲得しやすいというメリットがあります。
一方で、開業費用や運転資金の確保、集客の方法など、資格だけでなく経営面でのノウハウが必要になる点も押さえておく必要があります。
独立開業すると年収はいくら?
独立開業をすると、年収はどのくらいになるのでしょうか。結論から言うと、経営状態によって大きく左右されます。
独立開業すれば、自分の力で収入を上げることができます。
会社に雇用されている場合、給与はあらかじめ決まっていて、どんなに頑張っても簡単には上がりません。しかし、独立開業した場合は、自分の努力が直接収入に反映されるようになります。
事業が順調に成長していけば、年収1,000万円を超えることも可能です。ただし、安定した収入を得るまでには時間がかかるでしょう。
事業が軌道に乗るまでは、生活費を切り詰める覚悟も必要かもしれません。
独立開業の年収は、事業内容や経営者の能力、経済状況などさまざまな要因によって変動します。一概には言えませんが、経営状態次第では高い年収を目指すことができるでしょう。
独立開業するメリットとデメリット
独立開業には、メリットとデメリットがあります。独立開業を考える際は、そのメリットとデメリットをしっかり理解しておく必要があります。
独立開業するメリット
まずは、独立開業のメリットから見ていきましょう。
- 青天井の年収を目指せる
- 働く場所と時間を自由に選びやすい
青天井の年収を目指せる
先ほども触れましたが、独立開業の大きなメリットの一つは、年収が青天井だということです。
会社員の場合、収入はあらかじめ決められた給与体系に基づいています。どんなに頑張っても、それ以上の収入を得ることは難しいでしょう。
一方、独立開業した場合は自分の力次第で収入を上げることができます。
もちろんそう簡単にいくわけではありませんが、可能性は無限大なのです。
収入を上げる努力を惜しまなければ、会社員ではなかなか実現できない高収入を得られる可能性があります。
働く場所と時間を自由に選びやすい
独立開業のもう一つの大きなメリットは、働く場所と時間を自由に選べることです。
会社員の場合、通勤が必要ですし勤務時間も会社から指定されます。しかし独立開業すれば、自分で働く場所と時間を決められます。
自宅で仕事をすることもできますし、カフェやコワーキングスペースで作業することもできるでしょう。子育て中の方なら、子どもを送り出した後の時間を仕事に充てることもできます。
働く時間帯も自由に決められます。朝型の人は朝早くから働き、夜型の人は夜遅くまで働くこともできるでしょう。
自分のライフスタイルに合わせて、最も集中できる時間に仕事をすれば、効率も上がります。
こうした働き方は「自由」そのものです。会社の制約から解放されるのは、独立開業の大きな魅力の一つだと言えます。
独立開業するデメリット
独立開業にはメリットがある一方で、デメリットもあります。
- 特に独立当初は不安定になりやすい
- 大きなプレッシャーがかかる
特に独立当初は不安定になりやすい
独立開業すると、特に独立当初は収入が不安定になりやすいです。
会社員の場合は毎月決まった給与が支払われますが、独立開業した場合は売上がそのまま収入になります。
事業が軌道に乗るまでは、安定した収入を得るのが難しいかもしれません。収入が不安定だと、生活面でも不安を感じてしまうでしょう。
独立開業を考える際は、ある程度の貯蓄があると安心です。
大きなプレッシャーがかかる
独立開業すると、事業の成功や失敗のプレッシャーがのしかかってきます。会社員の場合は会社が経営の責任を負いますが、独立開業した場合はすべて自分の責任になります。
事業がうまくいかないと収入も得られませんし、借金を抱えてしまうかもしれません。従業員を雇っている場合は、その人たちの生活も背負っているという重圧もあるでしょう。
精神的にタフでないと、そのプレッシャーに耐えられない可能性もあります。独立開業には覚悟が必要だと言えます。
独立開業をするステップ
それでは、独立開業をするにはどのようなステップを踏めばよいのでしょうか。
単に開業するだけであれば、実は以下のような簡単な手順で済ませてしまうことが可能です。
- 事業を決める
- 必要な準備を行う
- 書類を提出し開業
ステップ1. 事業を決める
独立開業する際は、まず事業内容を決める必要があります。自分の強みを活かせる事業や、市場のニーズがある事業を選ぶのがよいでしょう。
事業計画書を作成し、事業の具体的なイメージを固めていきます。資金計画や販売戦略なども合わせて考えておきましょう。
ステップ2. 必要な準備を行う
次に、開業に必要な準備を進めていきます。
個人事業主として開業する場合は、開業届を税務署に提出する必要があります。なお法人を設立する場合は、定款を作成し登記申請を行っていきます。
それぞれ手順や必要な書類などが異なりますので、事前に確認したうえで準備しておきましょう。
事務所や店舗を構える場合は、物件を探したり内装工事を行ったりする必要もあります。名刺やホームページなど、営業ツールの準備も必要でしょう。
ステップ3. 書類を提出し開業
最後に、必要書類を提出し、開業します。
個人事業主の場合は、開業届を提出すればすぐに開業できます。法人の場合は、登記申請が完了した時点で開業となります。
開業後は、事業を軌道に乗せるために営業活動や販売促進に力を入れていきましょう。税務申告など、経理面の手続きも忘れずに行うことが大切です。
独立開業は、自分の思い描く理想の働き方を実現するチャンスです。
一方で収入の不安定さやプレッシャーなど、乗り越えるべきハードルもあります。事業内容をしっかりと練り、入念な準備を行うことが成功への近道だと言えるでしょう。
独立開業する業種・業界の選び方
独立開業する際、どのような業種・業界を選ぶかは非常に重要な決定事項です。自分に合った業種・業界を選ぶことが、事業を成功に導く鍵となるでしょう。
ここでは、業種・業界の選び方について考えてみましょう。
自分が持つスキルと経験から選ぶ
独立開業する際は、自分が持つスキルと経験を活かせる業種・業界を選ぶことが多いでしょう。
たとえば、長年飲食店で働いてきたのであれば、飲食業界で独立開業するのがよいかもしれません。
ITエンジニアとしてのキャリアがあるなら、フリーランスのエンジニアとして独立するのも一つの選択肢でしょう。
自分の強みを活かせる分野で独立開業すれば、事業をスムーズにスタートさせられる可能性が高くなります。スキルや経験がない分野に挑戦するのは、リスクが大きいと言えます。
ただし、フランチャイズを活用するケースではノウハウのある本部からの支援を受けられるため、未経験でも問題はありません。
もし「未経験だがその分野で開業したい」という場合は、フランチャイズを検討すると良いでしょう。
収益性やリスクから選ぶ
業種・業界を選ぶ際は、収益性やリスクも重要な判断材料になります。
一般的には参入障壁が低く収益性が高い業界であれば、独立開業しやすいと言えるでしょう。
一方で、参入障壁が高く競争が激しい業界は独立開業のハードルが高くなります。
また、景気の影響を受けやすい業界はリスクが高いと言えます。景気が悪化すると、売上が大きく落ち込む可能性があるからです。
さらに、常に顧客が入れ替わる「フロー型」か、顧客が積み重なっていく「ストック型」かも重要なポイントです。リスクを抑えるのであれば学習塾やジムなどの「ストック型」がおすすめです。
自分の資金力やリスク許容度を考慮しながら、収益性とリスクのバランスが取れた業種・業界を選んでいきましょう。
やりたいことを選ぶ
独立開業は、自分のやりたいことを実現するチャンスでもあります。好きなことを仕事にできるのは、独立開業の大きな魅力の一つです。
自分の情熱を注げる分野で独立開業すれば、モチベーションを高く保ちながら事業に取り組めるでしょう。苦しいことも多いかもしれませんが、好きなことなら乗り越えていけるはずです。
ただしあまりにもニッチな分野を選ぶと、市場規模が小さくて事業が成り立たない可能性もあります。
「やりたいこと」と「ビジネスとしての可能性」のバランスを考える必要があるでしょう。
独立開業を成功させるポイント
せっかく独立開業するなら成功させたいもの。しかし、独立開業を成功させるのは簡単ではありません。たくさんの障害や困難が待ち受けているでしょう。
ここでは、独立開業を成功させるためのポイントをいくつか紹介します。
事前に十分な資金を貯めておく
独立開業を成功させるためには、事前に十分な資金を貯めておくことが大切です。
独立開業すると、事業が軌道に乗るまでは安定した収入が得られません。運転資金がショートしてしまうと、事業継続が困難になってしまいます。
資金が不足すると、精神的にも追い詰められてしまうでしょう。
資金の余裕があれば、ある程度は失敗を恐れずに事業に取り組めます。落ち着いて正しい意思決定ができるようになるはずです。
独立開業前に、できるだけ多くの資金を貯めておくことをおすすめします。最低でも半年分、できれば1年分の生活費と事業資金を用意しておきたいところです。
リスクの低い事業を選ぶ
リスクの低い事業を選ぶことも、独立開業を成功させるためのポイントです。
リスクが低い事業とは、設備投資や在庫が必要ないビジネスのことを指します。
たとえばWebデザイナーやコンサルタントなどのフリーランス、学習塾や介護事業などがこれにあたります。
飲食や小売などの設備投資が必要な事業は初期費用がかさみます。
また、在庫を抱える必要がある事業は常に売れ残りのリスクがあるでしょう。これらは、独立開業のリスクを高める要因になります。
一方、設備投資や在庫が不要な事業なら、初期費用を抑えられますし売れ残りのリスクもありません。事業が失敗しても大きな損失を被るリスクは低いと言えるでしょう。
もちろん、どんな事業でもリスクはつきもの。しかし、リスクを最小限に抑えることは、独立開業の成功確率を高めることにつながります。
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