フランチャイズ経営は難しい?収入や働き方、必要な心構えを紹介

フランチャイズ経営は、独立開業の選択肢として耳にすることが多いはず。

有名チェーンの看板を掲げてすぐに開業できる、本部のサポートで失敗リスクが少ない、といったメリットが魅力的に感じられるでしょう。

しかし実際のところ、フランチャイズ経営で必ず高収入を得られるわけではありません。本当に自分に合った働き方なのか、事前によく検討する必要があります。

この記事では、フランチャイズ経営の仕組みや収入面の特徴、必要な心構えなどを詳しく解説します。フランチャイズ経営を検討している方はぜひ参考にしてみてください。

本記事で解説しているポイント
  • フランチャイズ経営の仕組み
  • フランチャイズ経営者の実情
  • デメリットとリスク
  • フランチャイズで人気な業種
  • フランチャイズ経営に必要な心づもり
  • 始める流れ
  • 向いている人
  • 成功させるポイント3つ

フランチャイズ経営の仕組み

まずはフランチャイズ経営の基本的な仕組みを押さえましょう。

フランチャイズとは本部と加盟店の契約に基づいた経営形態のことを指します。

ブランドとノウハウ、サポートを貰う

フランチャイズの加盟店は、本部のブランド名を使用して事業を行うことができます。

加盟するフランチャイズ本部が有名ブランドであれば、知名度は抜群。新規の個人店よりも集客面で有利になるでしょう。

また、本部から商品の供給を受けられるほか、接客マニュアルや店舗運営のノウハウなども提供してもらえます。

さらに開業時の資金援助や研修制度など、サポートメニューが整っているのも心強いポイントです。

代わりにロイヤリティを支払う

一方で加盟店は、これらブランドの使用権やサポートの対価として本部にロイヤリティを支払う義務があります。

ロイヤリティの金額は業種や本部によって異なりますが、売上の数%から20%程度の範囲に収まるケースが多いです。

コンビニなどの場合、粗利益に基づいたロイヤリティを支払うケースも。粗利配分率は本部と加盟店で取り決めを行います。

このようにフランチャイズ経営では、本部のブランド力やノウハウを活用できる一方で、その対価としてのコスト負担も伴います。

開業前にロイヤリティの条件をしっかり確認し、ロイヤリティに対して得られるメリットのバランスが取れているかどうかを見極める必要があるでしょう。

フランチャイズ経営者の実際は?

フランチャイズオーナーの実際は、どのようなものなのでしょうか。

ここでは実際にフランチャイズ経営を行っている方々へのインタビューから、その実情について紹介します。

収入は経営状態・加盟ブランドによって青天井

まず、収入は経営状態・ブランドによって青天井になります。

例えば、学習塾フランチャイズ「トライプラス」の収支実績を見ると、開業4年で2022年の売上見込が8,300万円、開校8年のケースでは売上見込が1億9,600万円に。

利益率によっては、オーナーが1,000万円かそれ以上の収入を確保することも十分可能だと言えます。

業界によるものの、学習塾のフランチャイズの場合は多店舗展開が収益アップの鍵。

闇雲に教室数を増やしていくつもりはありませんが、今のところ目標数は10校を目指しています。複数教室を持つメリットは各教室長で切磋琢磨させることができる点です。

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フランチャイズでは、経営努力次第で会社員では達成できない収入を得ることも可能です。本部の力を借りつつ、自ら利益を生み出していく経営手腕が問われます。

プライベート時間の確保も可能

また、経営が軌道に乗れば柔軟に働きプライベート時間の確保も可能です。

会社員時代は激務に追われ、生活に余裕がなかったというオーナーの例を取り上げます。

(トライプラスのフランチャイズを選んだきっかけについて)「働き方を変えたい」これが大きなきっかけでしたね。会社員時代は、睡眠時間を削って朝から晩まで働き詰めで、給料もなかなか上がらず、早くこの状況から脱したいと思っていました。

「働き方を変えたい」これが大きなきっかけ

自分の裁量で働き方をコントロールできるのは、フランチャイズ経営の大きな魅力。

オーナーになり事業をある程度軌道に乗せれば、融通の利く働き方でプライベートな時間も確保しやすくなるでしょう。

あくまで経営者なので覚悟は必要

ただ充実したサポートが得られる一方、あくまで経営者となるので一定の覚悟は必要です。

「思い立ったら即行動」という家訓のもと、大学卒業後すぐにフランチャイズ経営に乗り出したオーナーの例を取り上げます。

大学出たての若干22歳が数千万円の借金を背負ってスタートすることになったのですが、それ以上にトライプラスに魅力を感じたので、それでもやってみたいという気持ちの方が勝っていましたね。

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大学を出てすぐフランチャイズで起業。会社員時代に資金を貯めてから、という過程がなかったため資金調達には覚悟が必要であったと伺えます。

フランチャイズには手厚い本部サポートがありますが、事業リスクはオーナーに帰属します。独立した経営者としての責任をしっかりと認識しておく必要があるでしょう。

フランチャイズ経営のデメリットとリスク

フランチャイズ経営は本部のサポートを受けられる一方で、デメリットやリスクも存在します。個人事業主と企業、それぞれの立場から見ていきましょう。

対象 デメリット・リスク
個人 1. 本部の方針に従う必要がある
個人 2. ロイヤリティを支払う必要がある
個人 3. 本部トラブルの影響を受けやすい
企業 1. ブランドイメージを保つための管理コストがかかる
企業 2. 加盟店の不祥事で企業イメージが傷つくリスクがある

個人がフランチャイズ経営をするデメリット

個人事業主としてフランチャイズに加盟する場合、以下のようなデメリットがあります。

・ある程度は本部の方針に従う必要がある
フランチャイズ経営では、本部の定めたルールやマニュアルに沿って店舗運営を行う必要があります。ただブランドによっては大きな裁量を持って経営することも可能です。

・ロイヤリティを支払う必要がある
毎月の売上からロイヤリティを支払う義務があります。そのため、加盟前に「ロイヤリティをいくら払うのか」「それに対してどのようなサポートが受けられるのか」は入念に検討しましょう。

・本部トラブルの影響を受ける可能性がある
フランチャイズ本部で不祥事が発生した場合、加盟店にも風評被害が及ぶ可能性があります。個人オーナーの力ではどうしようもないリスクだと言えます。トラブル時の対応を本部任せにできない点も不安材料と言えるかもしれません。

企業がフランチャイズ事業をするデメリット

企業がフランチャイズに加盟することで新規事業に乗り出す際には、次のようなデメリットを考慮する必要があります。

・本部の方針に従う必要がある
個人の場合と同様、本部の方針には一定従う必要があります。自社のアイデアや工夫を取り入れることももちろん可能ですが、100%自社の事業ではないため、「完全に自由」とは言えないでしょう。

・社内の人的リソースが分散する
あくまで新規事業であるため相応の労力が必要です。
本業への注力がおろそかになれば、企業全体の業績に影響が及ぶ可能性もあります。

ただ、やはり事業やブランドによってまちまちではあるので、デメリットについては個別のケースで入念に検討しましょう。

フランチャイズ経営の人気業種は?

フランチャイズ経営で人気の業種は以下の10種類です。

業種 特徴
個別指導塾 初期費用・在庫リスクが低く参入しやすい。生徒がどんどん溜まっていく「ストック型」で塾替えのコストも高いため、安定して収益を出しやすい。
コンビニ 有名チェーンなら集客力は高いが、拘束時間は長め。
飲食店 本部により集客力・単価に大きな差がある
買取専門店 仕入れ商品を本部に販売でき在庫リスクが低い。
フィットネスジム 会員制で収益は安定するが、初期費用は高額。
ハウスクリーニング 初期費用は低いが、集客営業・リピート客確保が必須。
介護サービス 高齢化で市場拡大。在庫リスク低く社会貢献も。人材確保が課題。
結婚相談所 小規模店舗で兼業できることが多い。会員管理システム活用がポイント。
理美容・エステ 月額制サロンなら安定収入。立地が重要。
レンタカー 中古車仕入れで初期投資が抑えられるが、あくまで仕入れにお金はかかる。

ただいずれにせよ、加盟するフランチャイズ本部により大きな差があります。入念に検討しましょう。

フランチャイズ経営者に必要な心づもりは?

フランチャイズ経営で成功するには、本部のサポートに頼りきりでは難しいでしょう。

オーナーとして自立した経営姿勢を持つことが何より大切だと言えます。ここでは、フランチャイズ経営者に求められる心構えを3つ挙げてみます。

  1. 経営者としての責任感を持つ
  2. 長く情熱が持てる業種を選ぶ
  3. リスクを考えて徹底的に対策する

経営者としての責任感を持つ

フランチャイズオーナーは独立した事業経営者です。

売上が伸びても落ち込んでも、その責任は全てオーナー自身に帰属します。本部の指示を仰ぐだけでなく、常に自分の頭で考え、判断することが求められるのです。

従業員を雇用し、彼らの生活を守るのもオーナーの重要な役割。

スタッフをしっかりマネジメントし、働きやすい環境を整えていく必要があります。リーダーシップを発揮して、組織をまとめ上げる力が問われると言えるでしょう。

長く情熱が持てる業種を選ぶ

フランチャイズ契約は長期に渡ることが一般的です。

一時的な興味だけで参入しても、すぐに飽きてしまっては続きません。本当に自分がやりたいと思える事業なのか、改めて問い直してみることが大切です。

「仕事を通じて何を実現したいのか」「どんな社会的価値を生み出したいのか」など、自身の想いを言語化できるでしょうか。

事業への情熱を長く持続させるためには、一時的な感情に流されるのではなく、理性的な動機付けが必要不可欠です。

リスクを考えて徹底的に対策する

フランチャイズ経営にもリスクは付きもの。

初期投資の資金が確保できるかどうか、景気後退で売上が下がった時の対応、事故や災害発生時の損害補填など、起こりうるリスクはできる限り洗い出しておきたいものです。

リスクに対する危機意識を持ち、それぞれのケースで具体的にどう対処するのか。本部や他の加盟店とも相談しながら、対策を立てておくことが求められます。

楽観的になりすぎず、常に慎重な経営判断を心がけることが肝要だと言えるでしょう。

フランチャイズ経営を始める流れ

フランチャイズでの開業は、事業・ブランドにより大きく変わるものの情報収集から実際の開業まで通常半年程度かかります。

以下では、開業までの具体的なステップと各段階で押さえるべきポイントを解説します。

ステップ 期間 主な実施項目
1. 情報収集 1~2ヶ月 ・業界研究
・候補先の絞り込み
・資金計画の検討
2. 説明会参加 2~3週間 ・本部説明会への参加
・既存店舗の見学
・収支シミュレーション
3. 意思表明・契約 2~3週間 ・加盟申込書の提出
・契約内容の確認
・資金調達の確定
4. 出店準備 2~3ヶ月 ・物件選定・契約
・店舗設計・工事
・各種申請手続き
5. 研修・開業 1~2ヶ月 ・本部研修の受講
・スタッフ採用・教育
・開店準備・プレオープン

情報収集の段階では、業界情報や各本部の特徴を徹底的にリサーチします。

市場の成長性や競合状況、投資回収の見込み、本部のサポート体制など、多角的な視点で検討を進めるのがポイントです。特に必要資金や想定収益については、具体的な数字を確認しておくことが重要でしょう。

説明会では、収益モデルや開業支援の内容、契約条件など実務的な情報を詳しく確認します。この段階で既存店舗の見学や加盟店オーナーと話をする機会があれば、より実践的な運営イメージを掴むことができるはずです。

意思決定後は立地選定から人材採用、開業準備まで、実務的な準備に入ります。本部と密に連携しながら、商圏分析や工事管理、スタッフ教育など具体的な実務を進めていくことになります。

【開業までの重要ポイント】

  • 複数の本部を比較検討する
  • サポート内容・ロイヤリティなど入念に確認する
  • 契約内容は専門家に確認を依頼する
  • 開業後3ヶ月分の運転資金を確保する

特に重要なのは、急いで判断せず十分な情報収集と検討を行うことです。開業後の事業継続のためにも、自身の経験・スキルや生活スタイルとの相性も慎重に見極めておきたいものです。

フランチャイズ経営に向いている人は?

フランチャイズ経営は誰にでも向いているわけではありません。ある程度の覚悟と適性が求められる仕事だと言えるでしょう。では、どのような人がフランチャイズオーナーに向いているのでしょうか。

取り上げるとすれば「オーナーシップを持って自由に動きつつ、最小のリスクで起業したい人」がフランチャイズ経営に向いているといえます。

フランチャイズは、1人での独立開業に比べればリスクは限定的。

ブランド力を活かした集客や、本部の採用サポートなどにより、事業リスクを最小限に抑えられるのがフランチャイズの大きなメリットです。

「経営者として自立したいが、できるだけ失敗は避けたい」そんな想いを持つ方にこそ、フランチャイズ経営はフィットするのではないでしょうか。

フランチャイズ経営で成功するポイント3つ

フランチャイズ経営で成功するには、いくつかの重要なポイントを押さえておく必要があります。ここでは特に大切な3つの点を解説します。

  1. 加盟する本部選びは慎重に
  2. 資金は余裕を持って用意しておく
  3. 本部とは良い関係性を築く

加盟する本部選びは慎重に

フランチャイズ経営の成否は、加盟する本部選びにかかっていると言っても過言ではありません。

業界の成長性やブランドの知名度だけでなく、本部の経営理念や支援体制まで、総合的に評価することが大切です。

契約内容やロイヤリティの設定についても、慎重にチェックしておきたいもの。

本部選びにはできる限り時間をかけ、納得できるまで検討を重ねることが成功への第一歩となります。

資金は余裕を持って用意しておく

開業時の初期投資だけでなく、運転資金も十分に用意しておくことが重要です。

ほとんどの店舗は開業後すぐに利益を出せるわけではありません。固定費をカバーしつつ事業を軌道に乗せるまでには、少なくとも数ヶ月から半年程度はかかるものと考えておくべきでしょう。

加盟金や初期費用の他に、家賃や人件費、仕入れ資金など、発生する支出は想定よりも多くなる傾向があります。「予想外の出費」にも耐えられるだけの余裕資金を確保しておくことが、安定経営への鍵となります。

無理のない資金計画を立て、銀行からの融資など外部の資金調達も視野に入れておくと良いでしょう。

本部とは良い関係性を築く

フランチャイズ経営はオーナーと本部の共同作業です。両者の連携がうまくいってこそ、事業の成功が望めます。

本部とは対等なパートナーとして、日頃からコミュニケーションを大切にする姿勢が求められるでしょう。

各種の研修やセミナーには積極的に参加し、本部のノウハウを吸収する努力が大切です。販促の企画や商品開発など、自分からアイデアを提案していく積極性も重要となります。

受け身の姿勢では、フランチャイズのメリットを十分に活かせません。

ただし、自社の利益だけを追求するのは賢明ではありません。

フランチャイズ全体の発展を考え、他の加盟店とも協力し合える関係性を築くことが、長期的な視点では欠かせません。本部とオープンに意思疎通を図り、ときには本音で意見交換ができる信頼関係を育んでいきたいものです。

低リスクのフランチャイズ開業ならトライプラス

開業を考える上で、リスクの最小化は重要な課題の一つです。集客からサービス開発、人材採用まで、経験の浅い経営者にとって専門的な知識とノウハウが求められるのが、経営の厳しさであるためです。

業界トップクラスのブランド力を誇る「トライプラス」のフランチャイズは、そうしたリスクを抑えつつ、理想の開業を実現するチャンスを提供。

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「できる限りリスクを抑えて、フランチャイズ経営に挑戦したい」そんな想いをお持ちなら、ぜひともトライプラスへのご相談ください。

個別指導塾は元々、在庫管理や大規模投資の必要がない低リスクなビジネスモデル。そこにトライプラスの強力なサポートが加われば、経営の安定性はより一層高まるでしょう。

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